2000年04月09日(日) [長年日記]
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[今日は何の日]
§1 鯨が砂浜に打ち上げられて
ちょっとした騒ぎになっていた。たくさんの人が一丸となって救出に精を出した。これはこれで素晴らしいことであると思う。
その少し前、どこかの港に鮫が進入してきた、こちもたくさんの人が一丸となって、網で引き上げ殺していた。
人の感覚とは恐ろしいものである。鯨は愛嬌があり雄大で見ているだけで爽快になる保護するべき動物で、鮫は人を食う漁場の網を破る残虐な動物なのだろう。
鯨は丁寧に埋葬された、鮫は解体され食料となった。
同じ地球に済む動物なのになぜこれほどまでに扱いが違うのだろう、鮫だってちょっと導いてやれば港から出ていっただろう。鯨だって解体すれば引き取りたい精肉業者は山ほどいるだろう。
自分たちのイメージで、動物を差別してしまっている感覚が恐い、こういう感覚があらゆる差別を産むものと思う。
坂村真民さんが
二度とない人生だから
一匹のこおろぎでも
ふみころさないように
こころしてゆこう
どんなにか
よろこぶことだろう
とおっしゃっています。
鯨にとっても、鮫にとっても二度とない人生。幸せだっただろうか 合掌