2002年09月11日(水) [長年日記]
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§1 Ground Zero
アメリカのテロ騒動から早1年がすぎた。マンハッタンの現場ではすでに片づけが終わり、今後の利用法で一悶着ありそうだ。利用権者は以前にも勝るビルを建てようと思っているらしいが、遺族がそうはさせない考えでいるようだから、大いにもめるだろう。
さて、当地では現場のことをGround Zeroと呼んでいるらしい。そもそもGround Zeroはアメリカが最初に行った核実験の際、何もかも吹き飛ばされてすっかり更地のようになってしまった爆心地を見てマスコミが言った言葉がそのまま引き継がれているらしい。いわゆる核爆発の爆心地のことである。
ニューヨークのGround Zeroは「なんちゃってGround Zero」である。しかもこのテロが起こることを「アメリカは知っていた」と、昨日のニュースステーションで特集を組んでいた。フリーのライターの間では有名な話だが…。
そういう意味からすれば、日本には2つのGround Zeroが存在する。日本のGround Zeroにアメリカが謝罪をし、償いをしただろうか。日本もそれを要求しただろうか。
日本の首相は、頼まれもしないのに、「なんちゃってGround Zero」へ出かけていき花を手向けていたようだが、日本の「本物Ground Zero」では、二度と繰り返しませんなどと被害者が言っているのである。繰り返してはいけないのは加害者の方ではないのだろうか。
世界一の債権国日本は、お人好しなのである。少々のことでは怒らない。ちょっとくらいの損失なら大目に見てしまう。なんておおらかなんでしょう。日本があるから世界が丸く治まっているような気がするのだが、気のせいかなぁ?