へんこつ日誌

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2003年05月14日(水) [長年日記]

§1 ディーゼル車規制

東京都が今年からディーゼル車の規制を始めるらしい。一定の基準を満たさないディーゼル車は東京都内を走る事ができなくなる。手始めにトラックやバスから規制を始めるようで、自家用乗用車は除外されたようだ。東京都に習えと、ディーゼル規制を始める自治体はこれからも増える一方になるだろう。

時既に遅かりし感も有るけれど、始めないよりはマシだと思わなければならないが。大きな落とし穴がある。

都道府県単位での条例となるので、規制を実施する都道府県の隣の都道府県では問題がないわけである。

国が定める法律でもディーゼル車の規制はされているが、一定規模の都市を抱える都道府県にのみ適用しているために、近隣の除外地域へ本来規制されて走れないはずのディーゼル車が大量に流れ込んでいる。

東京都の場合は走る事もできないのだから、一定程度効果は上がると思うけれど、国の法律では、車検が受けられないとか、登録ができないとなどの規制なので、規制対象でない都道府県では問題なく登録も車検も通るわけだ。

例えば、大阪府は規制されているので、排ガス規制をクリアできないディーゼル車は買い換えなければならないが、下取りされたディーゼル車は隣の奈良県などで登録され車検も受けて堂々と走っている。

奈良県で登録と車検が済ませて有れば、大阪府を走るのに何らおとがめがないのだから不思議な話です。どれくらい環境が良くなるのかはなはだ疑問ですね。

12年前自動車を買おうと決めたときディーゼルエンジンの乗用車が流行の最先端でした、燃費は良いし燃料も安い、捨てがたい魅力がありましたがボクはガソリンエンジンを選びました。そして3年前の買い換えの時も同じくガソリン車です。

ヨーロッパでは、実はディーゼル車が主流です。エンジンも完全燃焼が促進されるような技術をどんどん取り入れて、燃料の軽油も不純物をできるだけ取り除いた純度の高いモノが使われています。実はディーゼル車の方がガソリン車に比べて熱効率が良く理想的なエンジンなのですが、日本の企業やお役所が努力を怠ったために著しく環境汚染を進めてしまい、ディーゼル車が悪者になっているだけで、先進国ではすでに問題を把握して対策が出来上がっています。

経済大国では有っても決して先進国ではないと言わざるをえない、そんな状況です。世界で最初にもっとも厳しい排ガスの規制であるマスキー法をクリアしたのは日本の企業です。ディーゼルエンジンだってできない話ではないはずです。

広く国民への認知をはかるには、自家用乗用車への規制の適用がもっとも近道だと思いますが、いかがでしょうか。

ディーゼル車に乗っているあなた、家族にアレルギーの人はいませんか?