へんこつ日誌

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2011年09月29日(木) [長年日記]

§1 酒米の話

僕が愛飲している「天引」というお酒は五百万石という酒米を使っています。京都の南丹にある園部の天引という地域にある田んぼで栽培されています。自然がしっかり残っている環境で、天引を扱う数十店の酒屋さんが共同で栽培しているお米です。伏見の松本酒造の杜氏さんにお願いしてお酒にしてもらっているのですが、園部の自然の中で綺麗な水で育ったお米を伏見の水で仕込んでお酒になって来るという、素性がハッキリしたお酒ですね。こういったお酒は珍しいでしょう。

酒米には有名な物があって、中でも兵庫県の山田錦は全国的に有名でしょう。兵庫県産山田錦100パーセント使用と書いてあって、灘の酒蔵が作っていたらさぞかし安心だろうと思いがちですが、産地が意外と危険だったりするようです。

兵庫県のある産地では、田んぼの近くに養鶏場があってその排水問題があったようですが、近隣の苦情などで養鶏場が立ち退くことになって喜んだそうですが、その跡地に出来たのがゴミの焼却場だったそうです。そんなところでお米が作られているなどとはなかなか分かる術がないですよね。

山田錦の産地に行ったら田んぼに酒蔵の旗が立ち並んでいるそうです。灘の酒蔵の山田錦を飲みたいと思ったら、産地で山田錦が収穫の時期を迎える今ごろに行ってみて、何処の田んぼに何処の酒蔵の旗が揚がっているか見てみるのも良いかも知れません。でも旗が揚がっているところのお米しか使ってないという保証は何処にもありませんけどね。

酒屋さんが自分たちで作ったお米でお酒を造って売っている。なかなかユニークで消費者としてはありがたいことですね。こういう取り組みをしている人たちは他にもいるのかなぁ。