1999年08月10日(火) [長年日記]
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_ 最近読んだ本、2冊をご紹介します。
1冊は 「被写体」三浦友和・マガジンハウス。 私が好きな友和さんの本が出るというので発売日を楽しみにして買いました。 そしてあっという間に読み終えました。内容はあまりにも壮絶なマスコミ攻勢との闘いの日々と彼の想い。 それは一般人の私たちの想像の域をう〜んと超えていました。 被写体とマスコミと視聴者との間には理想的なギブアンドテイクの関係は成り立たないのでしょうか? そして社会におけるあふれるほどの情報の中、 私たちは必要なものを選ぶことの出来る賢さを身につけなければいけないと思いました。 そんな中に貫かれているのは「家族は守る」と言う彼の強い想いと 「心のもちよう」。 怒るときには本気で怒り、「しまった!」と思えば平身低頭、誠意を見せる姿勢は とてもヒューマンでますます好感を持ちました。
もう1冊は「東京育ちの京都案内」麻生圭子・文芸春秋。 京都のガイドブックではありません。 大分生まれで愛媛、大阪育ちで東京住まいだった麻生さんが京都に住んで3年。 すっかり京都人の麻生さんのエッセイです。 京言葉も違和感無く「たんとう」 使われています。 麻生さんの町屋のこだわり、骨董品のこと、京の暮らしの事など気取り無く、 しかもこだわりをもって書かれています。 京都に住む私にも勉強になることがいっぱいありました。 「そんなこと知ってるわ〜、それは知らんかったわ〜。」などと ちょっと挑戦的な姿勢で読んだのでした。