2003年07月24日(木) [長年日記]
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_ 判決
東名高速で飲酒運転のトラックにより幼い娘さん二人を亡くされた井上さん夫妻が起こされた訴訟の判決では 裁判長は過去最高を上回る賠償額を容認し、被害者と遺族の心中を察する言葉をなげかけ血の通ったとも言える判決を下しました。
この判決に対して「民事裁判を起こして良かった」と言っておられる井上さん夫妻の姿がテレビに映し出されていました。今まで何度もお二方の表情をテレビで拝見していましたが、心の傷は永遠に癒えることはないしにしても今までにない晴れ晴れとした表情をされていたように感じました。また判決に対してコメントされているのを聞いていて 様々な事件の納得がいかない判決が多い中、今日のような判決が出て 私たちの味方になってくれる裁判長がおられるんだ、と救われたような気がしました。
事故直後から飲酒運転撲滅に奔走されてきたご夫妻の姿から多くのことを教えて頂いてきました。あらためて娘さんお二人が安らかに眠られるようにと祈ります。
_ 「永遠」という言葉
ちょっと前にテレビなどから流れてくる歌を聞いていると「永遠」という言葉がよく出てきました。「永遠の愛」「永遠を誓う」などと使われているわけですが平家物語にでも出てくるように「諸行無常」の世の中、心変わりも裏切りもあるでしょう、人間ですから。「永遠」と言えるものなど無い..また有るとしたならいったいそれはなに?
ひとつ、わかりました。例えば井上さん夫妻のように悲惨な事故で我が子を亡くされた子どもへの想い、それは永遠に癒されることのない心の傷でしょうか..。
また、施設に入っておられる60歳代の娘さんのことを想われる80歳代のおばあさん(母親)の気持ちを何かで読んだことがあります。
しいていえば我が子のことを想う気持ちというのは「永遠」なのかもしれません。