2002年05月18日(土) [長年日記]
§1 ウェブのバリアフリー
実は先月から、地元の役場のサイトをバリアフリーに改善する作業をしている。それまではメールなどでバリアフリーについて意見をしたり、改善の要求をしたりしていたのだけれど、ラチがあかないのと言っている意味が分かってないようだったので担当者まで出向きました。
最初はボクが言いたいことの意味を丁寧に話して、実例を紹介して分かってもらうことからでした。
お役所のサイトは、誰か一人でも読めない人がいれば改善する努力をしなければなりません。これを怠ると情報の差別が発生するからです。情報の差別というのは通常の役場の業務の中でも改善されていない部分があるくらいですから非常に難しいのですが、役場内での不自由は助けてくれる人が居ますから、なんとかカバーできる範疇です。
ところがウェブの場合は、訪れた人が第3者に助けてもらう手段がありません。全て自分一人で解決して行かなくてはならないのです。そう言う意味からも役場にある資料よりも細かい配慮が必要だと言っても過言ではないでしょう。そうでなければ人によっては全く役に立たない情報になってしまい。情報の差別を増長してしまうからです。
こういった説明をすると、役場の担当の方は良く理解して下さいました。しかし、残念ながらその技量が有りませんとのこと。また、せっかく勉強しても異動がついて回る職場ですから、問題は簡単ではありません。そう言ったこともふまえていかにしてウェブをバリアフリーに近づけられるかを相談しました。
ひとまず現在のページの改善はボクがボランティアで引き受けることにしました。今後のコンテンツの増加などの作業については、努力目標と言うことにして。作業に掛かることになりました。
お役所と言うこともあってISO/IEC(JIS)のHTMLのたたき台になったHTML4.01で作業を進めることにしました。ISO/IEC(JIS)を使わなかったのは、不合理な制約が多く自由度が低いので見合わせることにしました。お役所だから文書が伝わればそれでよいのですが、あまりに殺風景なのもつまらないので、ここに落ち着きました。
将来はXHTMLからXMLに発展していくのだとは思いますが、その時のためにも、タグの省略をせず、正当な文法に心がけました。今月中には公開予定です。長い道のりでした。