へんこつ日誌

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2015年02月19日(木) [長年日記]

§1 二重トラップ

排水が必要な機器には排水トラップが付いている。排水トラップには色んな種類があって、普段はその存在を気にすることはほとんど無い。

トイレに水が溜まっているのはそのトラップがあるため。洗面所の下を覗くとS字状に曲がった管がある、「Sトラップ」。台所の排水溝にはお椀を逆さまにしたような部品が入っている、「ベルトラップ(椀トラップ)」。と様々だが、下水道管から宅内に臭気や虫などの侵入を防いでくれる重要な装置です。

二重トラップというのは、屋内の器具と屋外のマスを結ぶひとつの管路に二つのトラップがある状態を言います。

トラップを直訳すると「罠」かな。一つの通路に罠が二つ続いている状態とでも言えば分かりやすいかな。一つ目の罠に掛かると次の罠まで行くことは出来ないし、一つ目をクリアしても次の罠に掴まってしまって結局抜け出せない。まさにそういう状態が水の流れに起こっていると思えば良い。

先日、お風呂と洗濯場の水が流れにくいのでどうしたら良いか教えてほしいという電話が入った。

まずやってみることは、屋外のマスを確認してどのマスに流れ込んでいるかを確認する。当該排水器具から水を流しながら屋外のマスの蓋を順番に開けていけば良いのだが、素人さんにはどちらが上流かがわかりにくい場合がある。そんなときは一旦屋外のマスの蓋を全部開けて流してみる。多分これでよく流れるはずだ、そして順番に蓋を閉めていって、蓋を閉めたとき流れが悪くなったマスが問題のマスである。そのマスの蓋さえ開けておけばよく流れるの。空けたままにしておいても問題ないが見た目が悪いのと雨水が入りやすいのが難点。

対処療法としてはそのマスの蓋に小さな穴を空けるか、空気の出入りが出来る蓋に取り替えると解消する。今回は空気の出入りが出来る蓋に取り替えることになった。一見問題が解消したように思えるが、実は本末転倒である。わざわざ二重トラップにして片方のトラップの封水を破る工作をしていることになる。無駄なことですね。

この辺の話をするとすごく長くなるのでこの辺で、どうも我が家もお風呂とか洗濯場とかの水の流れが悪いなと思ったら上記の事を疑ってみてはいかがでしょうか。意外とよくあるケースですよ。