1999年02月26日(金) [長年日記]
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_ 16日に親戚のおばあさんが90才で亡くなった。 事情で私はお参りが出来なかったので 今日、義妹と一緒に御霊前にお参りに出かけた。 初七日が済み、ご家族は落ち着き始める反面、淋しさが身にしみてくる頃だろう。 おばあさんの娘さんにあたるおばさんとしばらく思い出話をした。
私もこの年齢になると身近な人を亡くすという経験がそれなりにある。 3年前に私のおじいちゃんを亡くし 去年に父を亡くした。 年輩の人を亡くすととてもたくさんの宝物を失ってしまった感じがする。 私たちの年代の者がとうてい知り得ないことをたくさん知っているおじいちゃん達。 その長くて 戦争をくぐり抜け過酷だったであろう人生を察すると お年寄りってなんて尊いんだろう。 たくさんの経験とたくさんの知恵、たくさんの想い。 私たちは少しでもそれらを引き継いでいきたいが 知られることなく過去に葬られていく事柄もたくさんあるのだろうと思うと なんてもったいないのだろう...
おじいちゃんおばあちゃんのお話って おもしろいのよねぇ。 へ〜、知らなかったよ〜、って事や なるほど〜、って事や 大変だったのね〜、って事や たまに へんちくりんな事を言ってくれたりして。 そんなお話を聞けるお年寄りが私の身近にはいなくなってしまった。
街でお年寄りの姿を見かけると その背中に生きてこられた年月がずっしりとのっかっているようで 尊敬と 慈しみと 慰みが入り交じった気持ちになる。 どうか心安らかな人生を送って下さいねって...