1999年10月26日(火) [長年日記]
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_ 母が持っている本のなかに
「すてきなあなたに」・大橋鎮子・暮らしの手帖社、と言うのがあります。 昭和55年、母が子宮筋腫で入院したときに今は亡き父が病室の母に贈った本です。 口べたな父ですから その時は 「なんて粋なことをする父だろう。」などと思ったものです。 その後、その本を私も母に借りて読ませてもらいましたが 暮らしの知恵や 気持ちのいいエピソード、こころにしみいる話などが載っていて まだ結婚していなかった私でも 「気持ちのいい暮らしがしたいなぁ」という感想を持ちました。 最近その本のことを思い出し、実家に行ったときにパラパラとページをめくって見ました。 ちょっと薄目の紙の感触、出しゃばりすぎない挿し絵、 カラーページこそありませんがだからこそ ピンクがかった紫の題字がさりげなくて可愛いです。 パラパラ見ているうちにもう一度ゆっくり読んで 自分の傍らに置いておきたくなりました。 小説のようにグイグイ読み進める本ではなくて 読みたいページから気の向くままページをめくる...そんな感じの本です。 今では 1から3まで出ているそうで 是非とも3冊そろえて気ままにページをめくろう... それが今の私のささやかな楽しみなのです。