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春ちゃん成ちゃんへの手紙
~ママの日々~


2011年05月29日(日) [長年日記]

_ [ブック][MJ]救済 マイケル・ジャクソン 児童性的虐待疑惑(1993年)の真相

救済 マイケル・ジャクソン 児童性的虐待疑惑(1993年)の真相 (ALL THAT’S MJ)(ジェラルディン・ヒューズ/寺尾和子)[Review]

1993年、マイケル・ジャクソンに対して起こされた児童性的虐待の訴訟における彼の無実を検証した本です。 私はテレビで「マイケル・ジャクソン 愛と哀しみの真実」という番組でこの件についてのドキュメントを見ました。マイケル・ジャクソンに対してのあまりにもひどい仕打ちに、ショックというか、釈然としないというか、なんとも切ない気持ちでいっぱいになりました。 さらに詳しい事を知ることができたらと、この本を読みました。

著者のジェラルディン・ヒューズは訴訟が起こされた弁護士事務所に勤務していて、そこで行われたマイケルに対する卑劣な行為の一部始終を見ることとなりました。 著者が知っている全情報、すなわち、マイケル・ジャクソンは無実であるという真実を明らかにし、歪曲された事実を正すためにこの本は書かれました。

結局はマイケルのお金目当てに企てられた訴訟だったのですが、一旦マスコミによって貼られたレッテルは簡単には解消されません。それどころか、メディアの偏向報道により、彼の無実を示す多くの事実がすべて無視され、それまで完璧なライフスタイルを保ってきたようなスーパースターを徹底的に苦しめることになりました。

なぜこんなことが起こってしまったのか、そこにはメディアの売り上げを伸ばすためには手段を選ばないという体質や、黒人に対する差別的な社会的背景もあったのかもしれません。 いずれにせよ、マイケルが多数のチャリティを行ってきたことや教育を受けられるように子どもたちを支援してきたこと、いくつもの学校や財団に経済的支援を提供してきたと、音楽を通して世界的平和活動を行ったとが高く評価され、二度にわたりノーベル平和賞にノミネートされたことなど、彼の功績を人々はどこかへ置き去りにして マイケルに対して大変な仕打ちをしてしまったことは大きな罪だと思います。 この訴訟に費やした時間と精神的なダメージは(後に二度目の疑惑も浮上する)相当なものだったと想像できます。これらがなければマイケルはもっとのびのびとした作品を作りだし、また世界平和のために力を尽くしてくれたんだろうなと思うと、この一連の出来事が悔やまれてなりません。なによりもマイケルの悔しさを思うと本当に切ないです。

本書の「訳者追記」では大変興味深い内容がいくつか記されていました。やっぱり、マイケル・ジャクソンは 無実だったのです。 もっと早い時期に、語るべき人々がそれぞれ真実を語って欲しかったです。

著者のジェラルディン・ヒューズさんと、訳者の寺尾和子さんには感謝です。

できるだけ多くの人に、真実を知って欲しいと言う気持ちでいっぱいになりました。