1999年06月19日(土) [長年日記]
_ 春ちゃんと成ちゃんが それぞれ寄宿舎体験、合宿から帰ってきました。 特に春ちゃんは1週間も寄宿舎で頑張って来たので (本人は頑張ったと言うより自然体で過ごしていたんだと思いますが。) すごいなぁと感動してしまいました。 春ちゃんの寄宿舎での様子が記録された連絡帳は ぎっしりと文字が詰まっています。 朝は 家で食べるより遙かにバランスの良い食事。例えば ごはん、みそ汁、アジの開き、甘酢和え... 朝からしっかり食べていたようです。 夕食もしっかり食べて 持たせてあったおやつも夜食に食べて 食生活は完璧だったようです。 そして 他の寄宿社生との楽しい時間、先生との関わり... どれも家ではできない経験をいっぱいしてきたようで、良かった!
それにしても 障害の重い子ども達を引き受けて貴重な経験をさせて下さる先生方には頭が下がります。 いろんな点で注意が必要なわが子達ですが 私たち親と打ち合わせをし 先生同士でも引継やミーティングを綿密に行って 「子ども達にとって良い経験ができるように」といつも考えていて下さるのがよくわかりました。 大人の都合でなく 子どものためになる経験をと言う想いで...
先生方は 言葉がうまく話せない子供達や上手に伝える事の苦手な子どもたちの心の奥をとらえて大事にして下さいます。 「慣れない生活で緊張してしまっている子が泣いてくれたときはホッとした、泣いていいんだよ〜って。」 「春ちゃんが歯磨きの時に泣いているのを見ると 頑張ってるなぁって思ってとてもいじらしくなる。」 そんな先生方の言葉を聞いて改めて愛しい子どもの力や 心の奥にいっぱいしまい込んでいるものがあるんだなぁと思いました。
子どもにとって、そして介護する私たちにとって貴重な時間でした。 でも、この経験はこれから先に私たちの元から少しづつ子ども達が世界を広げていくための練習です。 親はどんどん年をとり いつまでも元気で子どもを見ていくことは出来ません。 子どもに限らず 親や、家族を介護されている方にとって毎日の生活は自由がきかず大変なことが多いと思います。 疲れたと思っても 休むことができない...そんな悩みを抱えておられる方もたくさんおられるでしょう。 しんどくなったら休む、ちょっと気晴らしを...そんな当たり前のことがかなうように「レスパイト制度」が どこの地域にも確立していってほしい、確立させなければいけません。
介護する方もされる方も すべての人が 人らしい豊かな暮らしができる社会になって欲しい。 その為には多くの人が 自分のこと、家族のこととして福祉の問題をとらえることができれば 大きな力となって社会を動かせるのでしょうね。